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魚の病気について


   どうして病気になるのでしょうか
   魚が病気になる原因
    病原菌の侵入
    他の魚にいじめられる
    水質が悪化する
    白点病になる
    白点病治療時の注意
    ポップアイ
    その他の病気
    嫌われ者カーリー
   Q&Aコーナー



  どうして病気になるのでしょうか


生き物は誕生したらその後必ず死にます。
生まれてから死ぬまで健康状態のまま生きていければ最高ですが、人間でも動物でもほとんどが病気の経験をしてしまいます。
どうして病気になるのかを考えてみると、その原因の一つが生まれつきの体質です。
人間で考えてみると、生まれつき病気がちの人がいます。
反対に一年中風邪一つ引かない丈夫な人もいます。
ほとんどの人が、程度の差があってもこの両極端の人の間に位置しています。
これは環境の変化に対応する力が強い人か、そうでない人かの違いです。
環境の変化に弱い人は、ちょっとしたことで病気になってしまいます。
逆に強い人は、ちょっとやそっとおかしなことが起きても、すばやくそれに対応できて何ともないのです。
この環境の変化とは、数え切れないくらいのありとあらゆるさまざまなことがあります。ネアンデルタール人
生物は地球上に誕生したその時から、この環境の変化に負けないように生きつづけてきて、生き延びたものが現在存在しているのです。
環境の変化に対応できなくて絶滅した生物がほとんどで、現在生きのびている生物はごくわずかです。
私達人間にしても、学校で習ったジャワ原人ですとかクロマニヨン人ですとかはとっくの昔に絶滅しているわけです。
親子でも兄弟の中でも強いのと弱いのがいます。
昔から強いものが生き残って、強い異性を見つけて強いの同士が結ばれて子孫を残してきたのです。
寒い地方で生活している生物は寒さに強いものが生き残り、暑い地方で生活している生物は暑さに強いものが生き残り、弱いものは病気になって死んでいったのです。
でも海の中のように、水温が急激に変化すると言うことがほとんどない環境では、温度の変化に対して弱いものでも生き延びてきています。
温度の変化に弱いものはちょっとした温度変化で病気になってしまいます。
同じ温度変化でも強いものは病気になりません。
食べ物についても、自分の食べ物がふんだんにあるところで生き続けてきた生物は、その食べ物しか食べれなくなってしまいます。
パンダが笹しか食べないように、コアラがユーカリの葉しか食べないように、それ以外の物を食べさせようとすると食べれなくて病気になってしまい、そのうち死んでしまいます。
パンダ先祖代々そういう体に作られてきた生物を、もともと生活していた環境ではなく水槽という環境で育てようとしているのですから、育てるのが難しいものもいます。
水槽の環境とあまり違わない環境で生活していたものもいます。
環境があまり違わない生物は、水槽で飼育しても飼育しやすく病気になりにくいのです。
現在私が飼育している水槽では、ほとんど病気になる魚がいません。
病気に強い魚ばかりを飼育していることもあります。
でも今と同じ種類の魚を過去に何度も飼育してきましたが、病気になっていったものも数多くいました。
現在は飼い始めてから 2年以上飼い続けている魚もたくさんいます。
海水魚を飼い始めたころは、どの魚も 2週間生かし続けることができなくて悩んでいました。
でも現在は病気にならないので、どの魚もほとんど死ななくなりました。
今と数年前までと何が違うのでしょうか。
それは、今は水を安定させたからなのです。
水が安定すると、魚は病気にならずに死なずに生き続けるのです。
水が安定すると病気にならないだけでなく、コケも出にくくなるのです。
水も汚れにくくなります。
以前は病気になることや元気がなくなることが多かったので、状態を調べて薬を使ったりしていました。
魚はいろいろな原因で病気になりますが、症状は同じようなものです。
体に白い点々ができたり、エラや尻尾やヒレや口やウロコが腐ったようになって溶けていったりします。
症状が似ていたら同じ薬で治る場合がほとんどです。
治らないものはどんな薬でも治りません。




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  魚が病気になる原因


  病原菌の侵入


魚は病原菌におかされて病気になることがほとんどです。
その病原菌はどこから水槽内に入ってくるのでしょうか。
実はどの水槽にもいろいろな種類の病原菌が棲みついているのです。
それでも魚が元気に暮らしていけるのは、その数の病原菌がいる環境なら生きていける魚ばかりだからです。
その数の病原菌に負けてしまう魚は死んでしまって、勝ったものだけが現在生きているのです。
魚が生きていけるのは水槽内の雑菌類の数とのバランスにあります。
人間の世界でも雑菌がたくさん舞っている空気中で生活をしているのに病気にならずに過ごせていけるのは、体に侵入してくる病原菌を次々免疫力で退治しているからです。
普通の人は、普通の数の病原菌だらけの環境では免疫力のほうが上回った力があるため病気にはなりません。
でも白血病などのように免疫力が低くなってしまった時には滅菌室のようなところでないと病原菌に負けてしまうということが起こります。
水槽で魚が飼えているということは、水槽内にいる雑菌類の数に対してはその魚は死なないというバランスにあるということです。
何らかの問題で雑菌が多くなったときや何らかの問題で魚の免疫力が低くなったときに魚は病気になり死んでいきます。
どんな時に雑菌の数が増えるかというと水質が悪くなったときです。
水質が雑菌の好む水質になると雑菌は簡単に勢力を伸ばしあっという間に数が増えてしまいます。
そうなると魚の生きていけるバランスの範囲を超えてしまい、免疫力の弱い順に魚は病気になって死んでいきます。
魚を病気にさせない方法の一つが良い水質を安定して続けていくことです。
上級者の人たちはこれができるため魚を長く飼育していくことができます。
病原菌が増える原因はそのほかに外から病原菌を水槽内に持ち込むことがあります。
新しく魚を買ってきて増やした場合は、よその水槽にいた雑菌類を水槽内に持ち込むことになります。
すると一時的に水槽内のバランスが狂うことになります。
良い水質が保てている水槽では一時的に雑菌が増えたとしても雑菌は勢力を伸ばすことができず元のバランスに戻ってしまいます。
水槽によっては戻るのに時間のかかるものもあります。
水槽によっては水質が雑菌の多い水質に変化してしまう場合もあります。
新しい魚を導入するときは病気が発生する危険が高まる状態になるということです。
そのため上級者の人は直接新しい魚を水槽に入れることはしないで、トリートメントタンクに入れて魚の状態を安定させてからメインタンクに入れるようにしています。
うっかり新しい魚を導入したばかりに今までいた魚も全滅させてしまったということを防いでいます。
新しい魚を入れていたビニールの水は使わないで捨て、魚の体についている雑菌は薬浴することで無くしています。
薬浴には時間がかかりますがアクア工房のヨウ素殺菌水を使って時間を短縮することも可能です。
水質を良い状態に安定させるには水替えをして古い水を捨て新しい水を入れることがとても有効なので水替えの頻度は重要です。
水槽内の雑菌類の数を増やさないためには紫外線殺菌灯や殺菌筒をつけたり、オゾナイザーをつけたりすることも有効な方法になります。
一方魚に免疫力をつければ雑菌の数が多くなっても打ち勝つ力が大きくなりますから、よく栄養を与えて病気になりにくい体にして病気を防ぐこともできます。
人間と同じように良質なものをよく食べ栄養をつけてよく運動をさせれば病気に負けない健康で丈夫な体となります。


  他の魚にいじめられる

魚はほとんどの種類が肉食(正確には雑食)です。
毎日、餌同士が顔を合わせているようなものです。
そしてお互いに相手の様子を見ていて、相手が調子を落として弱っていそうだと分かると攻撃をしだします。
今まで何事も無かったのに、ある日見たら、ある魚がある魚を追いかけているということがあります。
相手が弱っていると感じ取ったためでしょう。
次の日見たら、いつものように何事も無いように泳いでいるということもあります。
本当に弱っていると突っつかれて傷を負い、ばい菌が入って病気になっていきます。
そうするとますます弱り、他の魚からも餌扱いされて突っつき始められ、その内死んでしまいます。
極端に大きさの違う魚を同一の水槽で飼っていれば、いずれは小さいほうの魚は餌にされてしまうだろうということは想像できると思います。
また魚の種類によっては、テリトリー意識が強い魚がいます。
このような魚は自分のテリトリーから相手を追い出そうと攻撃してきます。
広い海の中でしたら、追い出された相手は別のところに自分のテリトリーを作ればいいのですが、狭い水槽の中では別のところがありません。
水槽の中で追いかけあいが続き、相手が弱るまで攻撃を仕掛けていきます。
弱った相手は病気になり死んでいきます。
テリトリー意識の強い種類の魚を、同一水槽で飼育するのは本来難しいものがあります。
このようないじめから弱いものを守るためには、なるべく岩などをたくさん入れて、隠れ場所を作ってあげることが良い方法です。
私も水槽の中にはライブロックをたくさん入れていますが、ちょっとしたことで魚たちは岩陰などに隠れていますので、魚に隠れ場は必要なものだろうと感じます。
いつでも隠れるところがあるということで精神的な不安感がなくなり、健康でいられるような気がします。


  水質が悪化する

水槽に新しい水を入れたときは水はきれいな状態ですが、水は時間と共にだんだん汚れていきます。
魚たちが息をすれば二酸化炭素が吐き出され、水は酸性になって pHが下がっていきます。
水が酸性になると、アンモニアを無害な硝酸塩に作り変えてくれるニトロソモナス菌とかニトロバクター菌が活動できなくなってくるので水中のアンモニアが増えてきます。
魚は糞をしますので水は糞で汚れていきますが、これを水槽の中のバチルス菌とかウェルシュ菌とかいろいろなバクテリアが分解していきます。
食べ残しの餌とか生き物の死骸とかもこれらのバクテリアが次々と分解していきます。
生き物食べ物の主成分はタンパク質ですので、これが分解されてアンモニアが水中に増えてきます。
アンモニアは生物にとってとても有害な物質なので、これが増えると魚は病気になっていきます。
水質が悪化すると水槽内の魚は全滅してしまいます。


  白点病になる

私達人間はよく風邪を引くことがあります。白点病
季節の変わり目とか、疲れて体調を落としたときとか、寝冷えをしたときとか、空気が乾燥したときとか‥‥‥
風邪の細菌はいつも空中に漂っていて、私達は息をしたときいつも細菌を吸い込んでいます。
細菌を吸い込んでも、体が健康なときは免疫細胞が細菌を退治してしまうのでほとんど風邪にはかかりません。
でも体調を落としたときなどは、免疫細胞が風邪の細菌に負けてしまい風邪に罹ってしまいます。
風邪に罹るかからないは体力があるかないかによるのです。
同じように魚の白点病は、海水の中に泳いでいるクリプトカリオン・イリタンスという虫が、魚の体力が落ちたときにからだに寄生して白点病になってしまう病気です。
魚はいじめられるとストレスで体力は落ちます。
水温が高かったり低かったりするとストレスで体力が落ちます。
容器に入れられて運ばれたりするとストレスで体力が落ちます。
急に水質の違うところへ移されるとストレスで体力が落ちます。
体力が落ちる原因はたくさんあります。
食べ物を食べなかったり、便秘をしてももちろん体力は落ちます。
海水魚ショップの魚がよく白点病になっていますが、海水魚はカリブ海とかフィリピン沖とかから航空機で運ばれてきますので、輸送のストレスで白点病にかかってしまうのです。
でも私たちが風邪を引いても死なないことが多いように、魚も白点病になっても死なないことが多いのです。
元気を取り戻せば治ってしまうことが多いのが、私たちの風邪と魚の白点病です。
白点病で魚を死なせてしまうのは、相変わらずストレスを与えたままの状態を続けてしまったからです。

白点病についてもう少し詳しく見てみましょう。
白点病は白点虫という虫が魚の体の中に入って、魚の体から養分を吸い取っていくために魚の体が弱っていく病気です。
白点虫は昆虫などのように成長していくにしたがい変態していきます。
成長していく過程で薬で殺せる時期と殺すことができない時期があります。
このことを知ったうえで病気治療していかなくてはなりません。
白点虫の変態の過程を追っていくと次のようになります。


 1.最初はトーマイト(幼虫)です

最初は卵の状態でシストと呼ばれる耐性卵です。
一つのシスト(耐性卵)の中には小さな卵が作られていき、やがて成長して100〜200匹の幼虫になります。この幼虫のことをトーマイトといいます。


 2.次にセロントに変態します

トーマイトは充分な大きさに育つとセロントに変態しシストの殻を破って海中へ放たれ海水中を漂います。
海水中を漂っているとき魚に出会うと魚に寄生しますが
魚に出会えなかったセロントは次々と死んでいきます。
セロント(仔虫)の大きさは 0.03〜0.05mm なので、水槽内は何もいないように見えていますがたくさんのセロント(仔虫)が漂っていることもあります。


 3.次にホロントに変態します

魚に寄生したセロントはしばらくするとホロントに変わって魚の体表を食べていき、表皮の最深部まで進んでそこで定着します。魚はこの外敵に対して免疫機能で対抗しますがその時抗体反応として体表に白い点々が現れます。
白点は魚が白点虫の侵略と戦っているとき現れる症状です。 ホロントは 3〜7日間かけて栄養をとって 0.2〜0.3mm の大きさにまで成長します。


 4.成長してトロホント(成虫)になります

トロホント(成虫)にまで成長するとトロホント(成虫)は魚から離れるため表面に出てきます。
そのうち全部のトロホント(成虫)が魚から離れていきますので、この時点では白点病が治ったことになります。


 5.プロトモント(成虫)になって落ち着く場所を探します

トロホント(成虫)はプロトモント(成虫)に変態して魚を離れ、定着するところを探して動き回ります。
やがて底砂やライブロックなどに適当なところを見つけると数時間後に活動を停止し堅い殻(シスト)になります。


 6.トモントを作り出します

底砂やライブロックなどに定着してシスト(耐性卵)ができた状態をトモントといい
内部でトーマイト(幼虫)をつくりだします。100〜200匹作られたトーマイトは最初からのサイクルを繰り返していきます。




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  白点病の治療時の注意


白点病は海水魚を飼育している人も熱帯魚を飼育している人も多くの人が悩まされる病気なので、たくさんのホームページで対処法を解説しているので参考にするとよいと思います。
ただ、それらのものが正しい方法を載せているとは限りませんので取捨選択に注意する必要もあります。
白点病をよく知らないで解説していたり、自己流の間違ったやり方を解説していたりしているものも多いので、次の点に注意してみていくとよいと思います。


 1.薬浴で治すとき


薬浴というのは毒を薄めた液に、白点虫を浸けて毒の力で殺す方法です。
毒というのは体の大きさが小さい動物ほど強く影響を受けます。
白点虫退治には、硫酸銅という毒が有効なのでよく使われます。
硫酸銅を水に溶くとイオン化して、銅イオンと硫酸イオンに分かれ、このうち銅イオンが動物のSH酵素の働きをを阻害してエネルギー代謝ができなくなり死んでいくのです。
硫酸銅とは銅のサビである緑青(ロクショウ)の仲間なので、人間にも魚にも白点虫にも毒です。
これを薄めていくと人間には毒ではなく魚には毒という濃さや、魚には安全で白点虫には毒という濃さになります。
濃さで言うと銅イオン濃度1ppmを超える濃さは、魚にも白点虫(セロントとプロトモント)にも危険な濃さです。
白点虫だけを殺そうとすると1ppm以下の濃さにしなくてはなりません。
また、銅イオン濃度 0.4ppm以下になると、白点虫にさえもダメージを与えられなくなってしまいます。
そのため銅イオン濃度は 0.5〜1ppmの状態で使わなくては白点虫を退治することはできません。
硫酸銅は時間とともにどんどん分解されて減っていってしまうため、そのうち 0.5ppmより下がってしまいます。
水槽内の状態により下がり方は一定ではないのですが、普通は最初に上限近くの濃度に設定して、減った分を朝晩に追加して上限近くへ戻していくということを行っています。
24時間、あいだを空けると 0.5ppmを下回ってしまうことがあるので一日2回の補給をしていていきます。
銅イオン濃度が 0.4ppm以下の状態をつくってしまうと、たまたまこのタイミングでセロントになった白点虫は生き延びてしまい、魚の体内に入ってホロントになってしまいます。
そのあとに銅イオン濃度を上げても、魚の体内にいるホロントは殺せませんので、その魚は白点病になってしまいます。
白点虫はシスト(耐性卵)から仔虫(セロント)が生まれてその後成長し、またシストになるまでの日数は環境により異なり、早ければ 6日ほどで 1回転します。
一方長いときは 1ヵ月以上かかったりして一定ではありません。
また、同じシストから生まれた仔虫でも、成長がバラバラなため成長して魚を離れるプロトモントは数日間かけて次々と出てきます。
そのため、銅イオン濃度はこの間連続して 0.5〜1ppmを保っていく必要があるのです。
通常は朝晩 2回の補充を1週間続けていって、その後魚の表皮に白点を目視できなければ白点病が治ったと考えています。
白点虫は魚以外の生物には寄生しませんので、すべての魚を別の水槽に移して 1週間 0.5〜1ppmの濃度を保っていくとメイン水槽の中にいる白点虫はセロントが生まれても、魚がいないため次々と自然に死んでいきます。
そこに 1週間後薬浴を済ませた魚を戻せば、白点虫は退治できたことになります。
アマチュアの人がショップで手に入れることのできる銅イオンは、シーケムキュプラミン日動カッパーセル などがあります。
硫酸銅以外の薬品では、色素剤と呼ばれる種類の薬が白点病に効くと言われています。
色素剤はマラカイトグリーン(アマチュア用に売られているものはヒコサンZ 、アグテン 、スーパースカットなど)やメチレンブルーなどがあります。
これらの薬は水に濃い色が付きますが、色が付いているうちは薬の効果がある状態です。
光にあたるとこの薬は分解して色が消えていきますので、夕方から薬を使ったり、暗くして使うようにします。
マラカイトグリーンは硫酸銅よりかなり弱い薬品ですが、丁寧にやればマラカイトグリーンでも白点病は治すことができます。
ただ、効き目の強い硫酸銅でも、少しでも濃度の低い期間をつくってしまうと失敗してしまいますので、より濃度管理をシビアにしなくてはなりません。
また、マラカイトグリーンは多少魚毒性があり、水温が高くなるほど危険になりますので使う場合に注意を要することもあります。
メチレンブルーはマラカイトグリーンと違い植物に対して害がありますので、水槽によっては使わない方が良い場合があります。
メチレンブルーを基本としたグリーンF 、グリーンFリキッド 、ニューグリーンF 、サンエース 、トロピカルゴールドなども同様です。

魚用治療薬の一例です。

銅イオン剤 液体有機銅剤 アクアテック カッパーセーフ ICH X tinguisher 海水水槽に発生するほとんどの病気の予防します Test Lab Cu 銅測定試薬 海水用 サイクロン殺菌筒 水中ポンプ式




 2.薬浴するとき水槽内を暗くするとよいか?


薬浴するときには照明をつけず、暗くしておくとよいと解説している人がいます。
暗くすると白点虫が魚の体から離れる行動を起こすと言っています。
これは白点虫が魚の体を離れる時間が夜間のことが多いため、暗くしておけば白点虫が夜と思って魚の体から出ていくだろうと考えた誤解です。
白点虫は暗くなったから魚の体から出てくるというのではなく、白点虫は先祖代々培ってきた体内時計に従って出てきているのです。
明るい暗いとは関係なく、深夜時間帯にかけて魚の体から離れるようにしているのです。
深夜時間帯は多くの外敵が眠っているので昼間より安全だということで行動を起こしています。
白点虫は暗いからといって深夜時間帯とは感じてくれませんので、照明を消して暗くすることは意味のないことです。
ただ薬剤によっては、色素剤のように光が当たることにより成分の分解が進んでしまうものがありますので、そのようなものを使うときには暗くします。


 3.淡水浴法の注意点


淡水浴は海水魚を比重 0 の淡水に 1分〜数分入れて、浸透圧を利用して白点虫を殺す方法です。
淡水に入れると浸透圧によって、淡水が細胞膜を通り抜けて細胞の中に入っていくため、細胞が膨れていきそのうち破裂して死んでしまうという原理です。
これで退治できるのは魚の表面に見えている白点虫で淡水に触れているものですが、白点虫の多くはウロコの内側にいるので淡水には触れていません。
長い時間をかけて魚を淡水に入れておけば、次々白点虫は表面に出てきますので、淡水に触れ死んでいきますが時間がかかります。
魚自身の体も淡水に接した状態でいますので浸透圧の影響を受けています。
そのため少しずつ細胞がダメージを受けていきますので、体力がなくなり弱っていきます。
淡水浴は体力のない魚製造器である一面も持っていますので注意が必要です。
その点、低比重法は淡水浴ほど魚にダメージを与えません。
低比重法は海水を淡水で薄め50%位の比重にしたところで、魚を 1週間〜1カ月程度入れて時間をかけて浸透圧の力で白点虫を退治する方法です。
この方法で白点虫を退治することはできますが、低比重に耐えられる魚、耐えられない魚があったり、弱っている魚では耐えられないという問題はあります。


 4.淡水魚と海水魚の白点病を同じと思っている人がいる


熱帯魚飼育でも白点病にはよく悩まされるので白点病の治療法がよく解説されていますので、熱帯魚から海水魚に入ってきた人の中には同じ方法で治せると早合点している人がいます。
淡水魚の白点病はイクチオフィリス・ムルチフィリスという虫が原因でおきています。
海水魚の白点病はクリプトカリオン・イリタンスという虫が原因でおきています。
違う虫で起きているのに両方とも白点病と呼んでいるので、同じ方法で治せると思ってしまう人がいますがそうではありません。
たとえばイクチオフィリスは 30℃以上の水温を続けていると増殖できないためいなくなっていきます。
水温を上げるのが退治方法だと説明している人がいます。
ところがクリプトカリオンの活動が活発なのは 31℃くらいなのです。
海水温度 30℃の状態を続けていると白点虫がいなくなるどころか、増殖が活発になり白点虫がどんどん増えていきます。
30℃の水温は魚にとってはきついので魚の体力は無くなっていき、全部の魚に白点虫が入り込んで水槽内全滅ということになってしまいます。
このように淡水と海水の違いが解っていないサイトの説明は参考にしないように注意していくといいと思います。


 5.クリーナーフィッシュが白点虫を食べてくれる


ホンソメワケベラなどクリーナーフィッシュと呼ばれる魚と混泳させておけば、白点虫を食べてくれるので白点病は無くなるといっている人がいます。
確かに白点病が発生した時、最初の一匹から食べつくしてくれれば理論上白点病は無くなるといえます。
でも一匹でも食べ逃がしてしまったら白点虫はシストになり、シストの中で 100〜200匹の仔虫に増えてまた魚の体に寄生していきます。
白点虫が魚から離れていく時間は深夜時間帯に集中しています。
これはクリーナーフィッシュに食べられる危険を回避するため、クリーナーフィッシュの寝ている夜中に行動しているのです。
そしてクリーナーフィッシュが有効だと考えている人は、魚の体表から白点がなくなった状態を見て白点病が治ったと思っているのでしょう。
でも白点虫の生態を見れば、白点虫が魚の表面に出て白点となるのはほんの少しの時間だけです。
ほとんどは魚の体表の内側にいるか、底砂などにくっついた状態になっていますのでクリーニングしてもらえない時期の方が多いのです。
数日たって再発した時もまたクリーニングしてもらえると思っていると、そのうち魚の体力が落ちてやがて死んでしまうということが起きます。


 6.魚の体力をつける


白点病を治療するには、魚の体力をつけることも一つの方法と考えられます。 白点虫は魚に寄生した後、必ず全部が魚から離れていきます。
離れた後、200匹くらいの仔虫になってふたたび寄生する魚を探して海水中を漂います。
この時、魚に体力があると魚にとりついた白点虫の仔虫は魚の免疫力によって殺されてしまいます。
また寄生できなかった仔虫は、48時間経てば全部死んでしまいます。
ということは白点虫が寄生できる弱い体の魚さえいなければ白点病は消えてしまうということになります。
魚の免疫力を高める方法としては、人間にとっても有効なサプリメントなどを摂取させる方法があります。
魚の養殖場などで行っている方法で、魚の餌に免疫力を高める働きのあるサプリメントを混ぜて食べさせる方法です。
そこで使われているものを水槽で飼育している魚に与えれば、魚の免疫力を上げることができます。
市販の餌にもすでに配合してあるものもありますので、その餌を与えることが良いでしょう。
免疫力を高める働きのあるものとは、塩化リゾチーム、ラクトフェリン、βグルカンなどがありますので、 これらのものを餌に混ぜて与えていけば魚の免疫力を高めていけます。
また、魚の体力の落ちる原因となるものを排除していくことによって体力の維持ができますので、水槽内の環境をチェックしてみる必要もあります。
体力の落ちる原因は、水質の悪化、高水温・低水温、各種のストレス、けがの発生、生活リズムの狂い、酸素不足、濾過能力の不足、餌のあげ過ぎ・少なすぎなどいろいろあります。
これらのことを一つ一つチェックして改善を図っていけば、魚は元気になり体力のある状態になります。


 7.紫外線殺菌灯をつける


紫外線殺菌灯は、この装置の中を循環する水の中の細菌を、紫外線の力で殺してしまうという装置です。
水槽内の水を紫外線殺菌灯内に通すことによって、少しずつ少しずつ細菌を減らしていきます。
紫外線の殺傷力は強力なのですが、水中だと能力が落ちます。
そのため水槽で使われている紫外線殺菌灯では、大きさが 0.3〜5μm程度の細菌類を殺す能力は充分あるのですが、大きさが 25〜60μmのセロントや 200〜250μmのプロトモントを殺すとなると微妙です。
紫外線殺菌灯の中を通過しても生きたまま通り抜けてしまうものもでてしまいますが、紫外線殺菌灯の中を何度も通っていくうちにだんだん弱っていき、時間をかければやがて死んでいきます。
紫外線殺菌灯は細菌のためには有効ですが、白点病のための手段としては微妙です。
そのほかヨウ素イオン殺菌筒やオゾナイザーなどの殺菌装置もありますが、同じように細菌類に対しては有効でも、体の大きな白点虫に対しての効果は期待するほど感じられないことが多いです。

白点病の治療方法で効果のあるのは、硫酸銅の薬浴法や淡水浴などの低比重法ですが、かなり手間と時間のかかる治療法になります。
初心者が手軽に難なくできるというものでもないようです。
私は初級者なので、このような難しい方法をやらずほおっておくだけでした。
そのため、以前はかなりの比率で魚を死なせてしまいました。
でも現在は、白点病ではほとんど魚は死なないような気がしています。
実際にここ 2〜3年は、我が家の水槽で白点病を全く見ることはありません。
水槽内の飼育環境がよければ、まず白点病は治ってしまうと思います。 ヨウ素の殺菌力で細菌を殺します。
私はサップというヨウ素イオン殺菌筒を使っていますが、もしかしたら白点虫の仔虫を退治するのにこれが効果を発揮しているのかもしれません。
でもよくは解りません。
サップの効果の持続は 4ヵ月程度なので、新しいものと取り換えていくよう書いてありますが、私は 15年ぐらい同じものを使い続けています。
とっくの昔に効果がなくなっているのかもしれません。
でも私の水槽で白点病が発生しないので、気分で外さないまま使っています。
サップを販売していた会社は 10年くらい前に倒産してしまいましたが、同じ原理の製品はほかの会社から現在も販売されています。
気休め程度に考えて使ってみるのも良いかもしれません。



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  ポップアイ


魚の目が膨れ上がる病気です。
病気というより目がふくれる症状です。
私の水槽では 1〜2年に1回くらい発生していています。
岩陰に隠れたときに岩の角に目をぶつけてしまって腫らしてしまったようにも思えます。プロバイオテック マリンフォーミュラー
毎回、1〜2週間で自然と治っています。
見た目重病そうですが、その後なんともないので心配はしません。
この症状を起こしているのはエロモナス菌(Aeromonas hydrophila)という水槽内や魚の体表に普通に棲んでいる常用細菌です。
普段は魚にとって悪影響を与えていませんが、水質が悪化したり、魚が怪我をしたり、体力が落ちたりすると菌が繁殖します。
ポップアイは目の周辺でエロモナス菌が増殖した時に起きる症状です。
エロモナス菌は体の弱った部分で繁殖します。
エラの付け根の辺で増殖するとエラが立ちあがってきて、松かさ病という症状になります。
体についた傷の周辺で増殖すると血がにじんだような部分ができて赤班病と呼ばれる症状になります。
更に増殖が進むと体に穴があいて、穴あき病という症状になります。



  その他の病気


魚の傷口から感染するリムフォシスティス病というウィルス病があります。
また、クマノミが罹りやすく、ショップで売っている魚が既に罹っていることの多いトリコディナ病という病気があります。
いずれも淡水浴という治療法で治るとされています。
ウーディニウム病という鞭毛虫が寄生して発症する白点病に似た病気があります。
この病気のときはグリーンFゴールド、ヒコサンZ(マラカイトグリーン)、ヨウ素ボウルで治るとされています。
パラサイト リムーバーチョウチョウウオが罹りやすく、他の魚に感染しやすい病気にビブリオというのがあます。
この病気にかかった時は、現在のところ簡単に治す治療方法は無いとされています。
病気の魚を別容器に移して 1ヵ月くらいかけて気長に治すことになります。
大型のヤッコ類が罹る病気にベネデニア病というのがあります。
これはハダムシという透明な寄生虫が体表について魚がかゆがります。
目に寄生したときは目が濁ったように見えますので、異常に気がつくようになります。
クリーナーフィッシュなどを一緒に飼っていれば食べてくれたりするのですが、この虫の治療には淡水浴が効果的です。
チョウチョウウオやヤッコ類が罹るエラ病という病気もあります。
この病気にかかると体色が黒ずんでいき呼吸が速くなります。
名前の通り鰓に寄生する虫による病気ですが、この病気の治療は淡水浴ではなく濃塩水浴になります。
海水に食塩(塩化ナトリウム)を加えて比重が 2倍の海水を作り、15秒〜1分間入れておくと鰓の中から透明の虫がばらばらと出てきます。
そのほか尾腐れ病などいろいろありますが、上級者はそれぞれの病気によって治療法を変えたりして治しています。
私の場合は、たとえ病気の種類が解ったとしても上級者のように治すことが難しくてできません。
だから病気は治そうとしません。
私は病気にならない環境づくりの方に力を入れています。
よい環境にあれば、自然に治ってくれる場合も多いものと思っています。
現に私の水槽ではここ数年病気は発生していません。



  嫌われ者カーリー


魚の病気ではありませんが、上級者の水槽でよく発生して困られている生物にセイタカイソギンチャク(Aiptasis)がいます。 カーリー
ライブロックに生えてくるイソギンチャクでとても繁殖力が強く、刺胞毒もあるため周りのサンゴや小魚なども死なせます。
上級者の間ではカーリーと呼ばれてとても恐れられています。
私の水槽では発生したことがありませんし、魚水槽ではそれほど害があるというほどではないのですが、上級者のサンゴ水槽では甚大な被害が出てしまいます。
サンゴ、イソギンチャク達がカーリーの刺胞毒によってどんどん浸食されてしまいます。
カーリーを見つけてピンセットなどで取り除こうとしても簡単に引き抜くことはできず、もしちぎれたとすると千切れた破片から新しいカーリーができてしまいます。
カーリーは褐虫藻を持っていますので光合成で育っていきますし、魚の餌をとらえたりしても育っていきます。
放っておくと直ぐにも 100匹にも200匹にも増えていってしまいます。
対策としてペパーミントシュリンプというエビを入れたり、キイロハギやチョウチョウウオに食べてもらうとかありますがうまくいく場合と効果がない場合があるようです。
水槽にカーリーを入れないことが第一ですが、目に見えない小さな状態でショップから購入した新しい生体にくっついて入ってきたりしますので、阻止するのが難しいようです。
数の少ないうちに、一匹一匹の口にマーフィードのカーリーキラーやレッドシーのアイプタシアXなどの薬をかけて退治していくのがよいでしょう。

カーリー退治薬品の一例です。

粘着性の餌で退治 カーリーの口へ注射します。 カーリーキラー





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質問コーナー


1.新しく買ってきた魚が白点病になったようなのですが、どうすれば
  よいでしょうか?


2.コバルトスズメの口が欠けているのですが他の魚に伝染するのでしょうか?
  


3.フウライチョウが餌を食べていないように見えますが大丈夫でしょうか?
  


4.ナンヨウハギに白点が出ていて、右目が白くなっているようですが
  これも白点病なのでしょうか?

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