トップページ目次→コケの対策

コケの発生について


    コケとは何なのでしょう
    水槽の中に生えるコケ
    我が家のコケ事情
    その他のコケ
    コケが生えないようにするには
    Q&Aコーナー




海水魚を飼育している人誰もが経験する難問です。 マリンタンククラリファイヤー
私は熱帯魚を飼育しているとき、散々コケで悩まされました。
熱帯魚を飼っているときは、緑色のコケと藻が主に気になっていました。
ガラス面についてくる緑色のコケと、水中に発生する緑色の藻のようなものがほとんどでした。
でも海水魚の場合は、緑色のコケより茶色みたいな赤黒いみたいな汚い色のコケがほとんどです。
現在でもコケはできますが、コケに悩んでいたときと比べると比較にならないくらい僅かです。




  コケとは何なのでしょう


コケとは何なのかどうして生えてくるのかを考えてみましょう。
コケとは、植物あるいは植物に近い生物です。
水槽の中だけでなく、自然の海とか川、湖などにたくさん生息しているものです。
自然界の場合だとあまり気にならないことでも、水槽の中だとガラス面についたりしてとても汚く見えます。
コケと言うのは、種類としては蘚類、苔類、ツノゴケ類の3種類に分類されていて、陸上で生育している植物です。
と言う事は、実は私達アクアリストがコケと呼んでいるのは、水中にあるので苔のことではなく、藻のことなのです。
茶ゴケ、緑色の苔などと呼んでいるのは、茶色の藻、緑色した藻のことなのです。
熱帯魚を飼育しているとよく出てくるアオコも藻です。
では藻の種類はというと、ラン藻、珪藻、緑藻、紅藻、褐虫藻、石灰藻などがあります。
ラン藻というのは、シアノバクテリアとも呼ばれている微生物です。
バクテリアですから正確に言うと植物ではありません。
地球に生物が誕生してからだんだん進化していき、今では哺乳動物にまで進化が進んできていますが、このシアノバクテリアという微生物は進化の最初のころに出てきた生物です。
地球は今から46億年くらい前に、宇宙のマグマが集まって出来たといわれています。宇宙
灼熱のマグマの表面が、長い年月かけて冷やされて固まっていきました。
マグマは珪酸塩を主成分としたもので、冷えて固まって表面が岩石と水になりました。
岩石は岩のことで、これが細かくなったものが砂漠とか砂丘とかの砂で、更に細かくなったものが泥です。
だから地球は珪酸塩だらけということになります。
それから更に 9億年という長い年月が経過したあと、海の中で地球最初の生物が生まれました。
この頃の地球には酸素が無いので、始めての生物は酸素呼吸していません。
生物は親から子へと遺伝子を受け継ぎ、同じものが作られていきます。
ところがあるとき、親と少し違った子供ができることがあります。
これを突然変異といいますが、親より優れた子供ができることを進化したといいます。
何億年という年月をかけて進化が進んでいきます。
今から27億年前頃になると、突然変異で光合成をすることのできる生物が出現しました。
この生物の出現によって、光合成で酸素が生み出され、地球上に酸素が登場しました。
このとき生まれた生物が、シアノバクテリアという単細胞生物です。
地球上に酸素ができると、酸素を呼吸して生きる生物がでてきました。
酸素を呼吸するとエネルギーを作る効率がはるかに良いのです。
この原始的な生物も少しずつ進化していき、6億年後には細胞核を持った生物が生まれました。
細胞核を持った生物の方が、ずっと体を複雑なものにできるので高等生物になれるのです。
それが進化して、原始的な植物プランクトンになっていきました。
植物プランクトンは太陽の光を得て、光合成しながら育っていきます。
今から 20億年前頃になると、この原始的な植物プランクトンは、更に進化を続け原始的な動物プランクトンが分かれて登場してきました。
動物プランクトンは、植物プランクトンを餌として食べて生きていきます。
さらに 14億年進化を続けて、やっと藻類が誕生しました。
今から 6億年前になりますが、この頃から 5億年前にかけて、海中に棲む無脊椎動物が急速に進化を繰り返し、その後魚類が誕生します。
この頃はカンブリア紀と呼ばれていて、いろいろな生物が生まれては消えを繰り返して進化のスピードが速かった時期です。
そして、それから2億年後頃に始めて地上で生活できる植物と節足動物が生まれてきます。





コケの発生についてへ

  水槽の中に生えるコケ


海水水槽の中で見る藻の多くは、珪藻という藻です。
よく見るのは、褐色をしたガラス面に薄く付く、コケ風のものです。 珪藻
このほか黄褐色したもの、黄色のもの、黄緑色したもの、暗緑色したものなどいろいろな色があります。
これは葉緑素の色で、葉緑素は種類によって色が違うため、いろんな色があるのです。
珪藻は光合成していますので、光が当たると増えていきます。
この藻は珪酸で作られた殻を持っていて珪酸塩を必要としますので、珪酸塩がなければ増えません。
でも地球上の岩石の主成分が珪酸塩ですから、珪酸はふんだんにあって自然水に溶け込んでいるものです。
地球上で作られる酸素の内 1/4は珪藻によって作られていて、これは地上の全植物が作り出す量と同じ量になります。
珪藻は自然界に充分すぎるくらいいる藻だといえます。
珪藻は酸素を作る大切な生物であると共に、植物プランクトンとして食物連鎖の最初のものになるので自然界で大変重要なものです。
でも水槽の中では食物連鎖にほとんどかかわってなく、水槽での食物連鎖の最初は普通人間が与える餌になります。
茶ゴケそのため水槽の中では珪藻を育てる必要が無いので、見栄えの悪い茶ゴケは 0にしても支障はありません。
藻類は栄養塩が豊富だと良く発生すると言われています。
栄養塩とは何でしょうか。
栄養塩とは、植物が育つための栄養分のことでリンとか窒素とか硝酸などのことです。
植物が必要とする栄養は、窒素・燐酸・カリの3大要素とカルシウム・マグネシウム・硫黄の3要素と、マンガン・ホウ素などの微量元素ですがこのようなものを栄養塩と呼んでいます。
これらのものが水に溶けていると、植物である海草がよく育ちますが、同じく植物である藻も良く育ちます。
自然界の湖や海にこの栄養塩が多くなると、珪藻等が大量発生して赤潮などの問題が生じて公害のニュースになったりします。
特に栄養塩で問題になるのは、窒素のもとになる硝酸塩とリン酸である燐酸塩です。
生物というのは、酸素とか窒素とかの無機物を変化して作った有機物を食べて生きています。
有機物とは酸素と炭素と水素と窒素を組み合わせて、植物などが酵素の力で作ったものです。
そして、生物の体というのはタンパク質で作られていますが、タンパク質は窒素を基に作ります。 茶ゴケキラー
あらゆる生物がエネルギーを作るときには、燐酸を必要とします。
窒素があって燐酸があれば、体を作ってエネルギーを使えますから生命活動をすることができるわけです。
珪藻の場合はこの他に細胞の周りに珪酸の殻を作りますので、珪素も必要となります。
水は珪酸を主成分とする岩山や砂や泥の中を通って川・湖・海に溜まりますので、自然の水に珪素は溶け込んでいます。
水道水も自然の水から作られているので珪素を含んでいます。
硝酸塩は硝化菌(ニトロソモナス、ニトロバクター)がアンモニアを変化させて作り出しますので、餌の残りとか生物の糞とか死骸があれば作られていきます。
燐酸は生物である限りエネルギーを作るために必ず持っているものなので、何処にでもあるものです。
これらの栄養塩が普通より多く水に溶け込んだ状態になると、植物プランクトンとか藻類が大量発生することになります。
水槽の中では水道水や海水から珪素が運ばれたり、食べ残しの餌や生物の糞、死骸などから硝酸塩と燐酸塩が作られて富栄養塩の環境ができあがり、珪藻の大量発生になっています。 液体タイプ脱窒促進剤
そのため珪藻(茶ゴケ)を作らないためには水槽に加える水から珪素を除くことと、残り餌、糞、死骸は直ぐ取り除くことをすれば、作る材料がないので珪藻は発生しないことになります。
テトラという会社では水質調整剤としてナイトレイトマイナスという商品を販売しています。
この商品は水槽内で次々濾過作用によって増えていく硝酸塩を、脱窒菌を使って窒素ガスに変えていくというものです。
栄養塩である硝酸塩が窒素に変えられてしまって硝酸塩が増えていかないということは、コケの食べ物ができていかないということなのでコケが増えないということになります。
ナイトレイトマイナスは液体なので取り扱いがとても簡単で、定期的に水槽に入れていくだけで脱窒ができてしまうというお手軽で優れたものです。
コケが多くて悩んでいる人は使ってみる価値があるものと思います。
脱窒が行われますので硝酸塩の蓄積ペースは遅くなりますので、水替えの間隔も長く伸ばすことができます。





コケの発生についてへ

  我が家のコケ事情


私の場合は魚が 30匹ぐらいとそのほかの生き物もいろいろ飼っていますので、糞、死骸などを取り除くなんてことはとてもできませんので、吸着剤というものを使って取り除いています。
水の中に珪素が無ければ珪藻は作られませんので、水換えするときの水は浄水器を通した水を使っています。
ほかに緑藻とか紅藻とかありますが、緑藻は水槽内でトロロ藻とかハネモとかヒゲゴケなどと呼ばれているもので上級者の間で厄介者になっています。
紅藻は私達日本人がよく食べている浅草海苔や昆布、わかめなどのことで、水槽の中ではほとんどできません。
コケは誰の水槽でも必然的に出てしまうもので、なくすことはできませんが水槽の環境により少なくすることはできます。
シアノバクテリア新しく水槽を立ち上げたとき最初に必ずでてくるコケがありますがそれが珪藻です。
新しい水を入れて魚を飼い始めてしばらくすると、誰の水槽もガラスがコケで茶色になってしまうと思います。
水道水に含まれている珪素とテストフィッシュが出す糞等から硝酸塩と燐酸塩が作られ、みごと茶ゴケの満開の図となってしまうのです。
珪素の量が多ければ長い間この状態が続きますが、珪素を使い切ってしまえば珪藻は出なくなってしまいます。
次に出てくるコケが緑色のコケですが、それほど多くは出ないと思います。
その次に出てくるコケがあります。
赤黒いようなべったりしたような艶があるような、膜状になっていろいろなところにおおいかぶさったようなコケです。
このコケはラン藻というコケで、正体がシアノバクテリアという細菌のコケです。
このコケは赤ゴケとも呼ばれています。
ラン藻は水が汚れてくると出てくるコケです。藍藻の退治薬です。
水が汚れるとは水が富栄養化したと言いますが、新しく水を入れて魚を飼い始めていくと魚の糞や餌の残りなどが分解され、硝酸塩が増え燐酸塩も溜まっていきます。
この状態が富栄養化された状態で、水が汚れてきた状態です。
ラン藻が出てきたら水換えしなくてはならないと思ってください。
普通、魚を飼育しているとここまでのコケは程度の差はあっても発生してくるものです。
出ることが解っているのでそれに対処していけばいいのです。





コケの発生についてへ

  その他のコケ


藻の種類としては、これ以外に褐虫藻という藻と石灰藻という藻があります。
褐虫藻という藻は、サンゴとかイソギンチャクと共生している藻です。
全部のサンゴ、イソギンチャクに共生しているわけではありませんが、サンゴ、イソギンチャクの中には体の中に褐虫藻を飼っていて、褐虫藻が光合成して得たものを利用して生きているものがたくさんいます。
私達人間が、小腸の中にビフィズス菌とか乳酸菌とかコッカス菌を飼っていて、これらの菌の助けを借りて消化活動をしているのと同じように、褐虫藻の助けを借りて栄養を得ているのです。
サンゴ飼育で太陽光と同じくらいの強い光が必要とされるのは、褐虫藻が光合成をしなくてはならないからです。石灰藻
サンゴやイソギンチャクの褐虫藻が、強い光を浴びて光合成をしてくれると、サンゴ、イソギンチャクの体を作る材料とエネルギーが得られるので元気に育っていくのです。
石灰藻というのは
海の岩場に行ったりしたとき、岩に赤紫のような模様が付いているのを見た人があると思いますが、その赤紫のような部分です。
水槽にライブロックという岩を入れている人もいると思いますが、良質のライブロックにはたくさん赤紫のものが付いています。
この部分が石灰藻の部分です。
サンゴはきれいな海でないと育たないのですが、きれいな海というのは栄養塩が少ない海のことです。
栄養塩は海藻とか植物プランクトンの餌なので、これが多いとラン藻等が増え水がにごってきて汚くなります。
水がにごっていると太陽の光が海底まで届かなくなり、海底に棲んでいるサンゴは光合成できなくなり死んでしまいます。
そのためサンゴの育つ環境は、栄養塩が少なく、水が透き通っていることが必要となります。 サンゴが良く成長する水質を作ります。
石灰藻は水中に溶けている炭酸カルシウムを使って、石灰質の細胞壁を作っています。
水中の栄養塩の内、燐酸塩が多いと炭酸カルシウムは石灰に変わりずらくなります。
水槽の中に石灰藻が増えていくということは、燐酸塩が少ないからということが言え、栄養塩が少ないきれいな状態にあると言えるのです。
サンゴを飼育している水槽では、石灰藻が増えていくというのは大変いい水質ができているといえます。
でも魚を飼っているだけではここまでの水質は必要ないでしょう。
私の水槽の場合はたくさんの魚を飼っているので、水槽中が栄養塩だらけになりそうですが、石灰藻が次々増えていってるので栄養塩の少ない環境が作られているようです。





コケの発生についてへ

  コケが生えないようにするには


コケが生えて困っている人は多いと思います。
次のことをチェックしてみて原因を見つけ出してみてください。

  1.魚など生き物の数が多くないか
  2.濾過フィルターの能力が低すぎてはないか
  3.濾過フィルターの掃除回数は少なくないか
  4.水換えは頻繁にやっているか
  5.浄水器を使った水を使っているか
  6.ライトの照射時間が長すぎないか
  7.日光が当たらないようにしているか
  8.餌は食べ残しが出ないような量にしているか

こんなところだと思いますが参考までに私の場合を書いておきます。

 1.魚は 20数匹、貝、カニ、ヤドカリ、うに、えび、イソギンチャク、
   ソフトコーラルなどがいます。 
   普通のアクアリストの水槽より生物の数が多いと思います。
 2.外部フィルター3個を使って濾過しています。
 3.フィルターの清掃は1個づつずらして 4ヵ月に 1回ごとしています 。
   清掃の間隔は様子を見ながら伸ばしていった結果、現在の 1年に
   3回の清掃になっています。
 4.水換えは 2ヵ月に 1回1/4の量しています。
   最初は 2週間に 1回でしたが、今は 2ヵ月に 1回の間隔に伸ばして
   きています。
   3ヵ月ごとでも大丈夫のようですが、4ヵ月ごとだと少し不安です。
 5.マーフィードエキスパートUの浄水器を使っています。 
   6〜7年カートリッジを交換していないので、現在では浄水器としての
   働きはほとんどしていないと思います。
   気分で使い続けています。
 6.照明は 32W蛍光灯2本(デイライトとカリビアンブルー)と
   20W電球型蛍光灯 2個(デイライト)を使用しています。 
   照射時間は朝 7時から夕方 7時までの 12時間と普通より長めです。シッタカ
   この照明ぐらいでは、好日性の生物とか
   海藻などは育てることはできないと
   思います。
 7.水槽を南窓側に置き太陽の光が当たるように
   しています。
   太陽光を当てているので 10日くらい経つと、
   うっすらと緑色のコケがついてきます。
   でもシッタカ貝を水槽に入れているので、コケをよく食べてくれます。
   それでもナメクジが這ったような跡がガラスに付くので、半月に
   1〜2回ガラスを拭いています。
 8.餌は 1日2回、人工餌を 2〜3分で食べつくす程度の量をあげています。 
   食べ残しもあるようですが生餌と違って水の汚れは少ないようです。




コケの発生についてへ

質問コーナー


1.上級者の水槽でもコケは生えるのでしょうか?


2.水槽のガラスや底砂の上に、紫色の薄いコケができましたが、
  これを無くすにはどうすればいいのですか?


3.ショップで、水槽が立ち上がれば海藻もコケも生えなくなると説明
  されたのですが、そうなのでしょうか?

トップページ
飼育のコツ 水槽データ
飼育の経過
リ ン ク
掲 示 板



輸入車.com 輸入車.com

カーセンサー カーセンサー

オートックワン オートックワン


液晶王国 液晶王国

電源システム電源システム 電源システム

KRクールBOX KRクールBOX

ウッドデッキ用ハードウッド ウッドデッキ用ハードウッド

趣味と生活の通販サイト 趣味と生活の通販サイト

バッティングフォーム矯正マシーン バッティングフォーム矯正マシーン

高速情報協同組合首都・阪神高速ETCカード 高速情報協同組合首都・阪神高速ETCカード

ジャルパック ジャルパック